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【カテゴリ】メッセージ

学力と人間力どちらが大事?

こんにちは 中曽根陽子です

 

皆さんが学校を選ぶときに、一番気になるのは何でしょうか?

校風や教育内容はもちろんですが、やはり出口の大学合格実勢は気になりますよね。

 

今日は、その実績がどのようにして作られているかということに注目してみようという話です。

いろいろな学校がありますが、伸びている学校に共通していることがあります。

それは、教科学習と同時に、人間教育にも力を入れているということです。

学校における人間教育の場は、行事や部活といった教科学習以外の時間です。

 

 

その一例として、白百合学園の例を見てみましょう。

 

「学年の上位半分にいれば、現役で東大・京大・一橋・外語大などの難関国公立と、早慶には現役でいかれる。理科系志望者の半数が医学部。ほとんどが現役あるいは一浪で進学する」と説明会できっぱり。
しかもそれは、本人の意思を尊重した結果で、「生徒の夢の実現をサポートをする力がわれわれ教員にはある」という言葉が印象的でした。
御三家の併願校という立位置も大きいとは思いますが、なんと心強い言葉ですよね。

 

 

しかし、白百合学園は勉強はこつこつとさせますが、
がちがちの進学校ではなく、行事や部活などが盛んな学校です。

この学校の場合は、宗教教育をベースとしているので、
「社会のために自分を生かせる人になる」という教育目標と、そのために教科学習に力をいれることは矛盾せずに、教育活動と人間教育を同一のものとして、勉強を生かすことができる」ということですが、
宗教をベースにしていなくても、
大学合格実績で成果を出す学校ほど、
部活や行事など人間力を高める活動を大事にしている学校が多いのです。

 

つまり、人間力をつけることと学力を伸ばすことは、実は正比例の関係にあるのです。

 

 

やらされてやる勉強では、本当の力はつかないし、
たとえ優秀な大学に入れたとしても、その後の伸びしろはあまりないでしょう。

進学校といわれている学校から東大に入って、そこで燃え尽きてしまう人が多いというのも、実際よく耳にする話です。

 

一方、社会では、どんな力が求められているかというと、圧倒的に人間力です。
経済同友会のアンケートでも、会社が求める能力の一番に意欲が上がっているのですが、
ある大企業のトップの方は、「ここ10年くらい、つそれが変わらないということは、意欲のある人材が少ないということだ。それは日本の教育にも問題があると感じている」と話していました。

 

意欲は、自分の中からしか出てこないものです。

 

 

どれだけ、生徒の内発的な意欲を引き出すことに力をいれているか。
伸びしろをつけて卒業させているか。
ということに注目してみてくださいね。

 

その結果、大学合格実績がよければ、それが本当の子どもを化けさせる学校ということかもしれません。

【カテゴリ】未分類

防災という観点から学校を見る

こんにちは 中曽根陽子です

 

最近は、地震とか台風とか、自然災害が多いですね。
しかも、年々規模が大きくなっているようです。

3月の大震災でも、首都圏で交通が完全にマヒ。帰宅困難者で街は溢れかえりましたね。
そして、多くの学校で、帰宅できない生徒が学校に留まり、一夜を明かしました。

その後、多くの学校で、「その経験を契機に防災計画を見直した」という声をたくさん聞きました。
皆さんが検討されている学校では、どんな防災計画を持っているでしょうか?

 

そこで、防災という観点から学校を見るとどんなチェックポイントが考えられるかというと

 

1.校舎の耐震化
これは、一番重要ですね。実際、今回の大震災で校舎にヒビが入ってしまったという学校もあります。
新耐震基準(1981年)以前に建てられ校舎を使っている場合は、補強工事などを行っている筈ですが、
それ以降の建物でも、耐震対策はどうなっているかという点を問い合わせてみるといいでしょう。

 

2、立地
学校から家までの経路も、もう一度防災という観点で見直してみましょう。
最近は、交通の便が良くなっているので、時間的には通学可能エリアも広がりました。
しかし、やはり家から学校までの距離があまりに遠いのは、災害時には弱点になります。
できるだけ、自宅からそんなに遠くない学校の方が安心です。
そうは言っても、近いところに行きたい学校がなければ仕方ないのですが、
例えば、通学途上にもしもの場合に、頼れる所(実家や親せき、友人宅など)が確保できるとか、あるいは、親の職場から近いとか、条件を付けてみるのも一考です。

 

3、学校の防災対策
交通機関がマヒした場合、学校に留まるのが一番安心です。学校に何日分の食料や水が確保されているか。
その他の防災グッズの備えはどうなっているのか。
また、防災訓練などをきちんと行っているのか。
家庭との連絡方法はどのように対策を取っているか。
細かいことのようですが、命を預かる場所としての責任をどう考えているかということは、大事な視点です。

 

大げさなようですが、何が起こるか分からない世の中です。
リスク管理も含めて、防災という観点で一度学校選択を考えてみることをお勧めします。

 

今年は、説明会でも、「防災対策について説明をする」という学校も増えているようですが、
もし話に出なかったら、質問をしてみてはいかがでしょうか?

【カテゴリ】メッセージ

学校説明会に行こう

こんにちは 中曽根陽子です。

新学期も始まり、少しほっとしているお母様方が多いのではないでしょうか?

9月に入って、学校説明会が各学校で開催されています。

今年受験という方は、もちろん志望校の学校説明会の日程はチェック済みでしょうが、そうでない方も、いろいろな学校をご覧になるといいですね。

お子さんの現在の出来はこの際気にせずに、いろいろな学校を見てみることで、分かってくることがたくさんあります。

時間に余裕のあるうちに、ぜひ学校のホームぺージなどで日程をチェックして、足を運んでみましょう。

その際、注目してほしいのはやはりその学校のトップである理事長先生・校長先生のメッセージです。

なぜなら、そこには「教育への思い・その学校が目指す方向性」が示されているからです。

例えば、先日開催されたサレジオ学院の河合理事長の言葉には、次のような教育への思いと方向性が示されていました。

学校に求められる、究極の2つの点とは・・・

①どの子にとっても居場所を作ること。

3種類のホームレス(社会的居場所がない、家庭に帰れない、HRに行けない)、スポイルされる若者がいる。

②次のステップに向けて、自分の能力を高めること。

学校は、社会人として必要な学力、研究心、判断力、協調性などを学ぶ場。本校のモットーは25歳の男づくり」。大学が終わりではない。社会に出てからの学校力を測っていただきたい。どこにあっても、前向きに生きていける社会人作りをめざしている。

サレジオ学院は、キリスト教をベースにした教育を行っている男子校で、理事長、学校長ともに司祭でいらっしゃるので、その言葉からは、「社会のために自分は何ができるのかを考えるヒントを日ごろの学校生活の中で提供する姿勢をもたれている」ということが伺えました。

私学は、基本的にそれぞれの学校が独自の理念を持って、教育に当たっています。

だからこそ、家庭の価値観との学校の価値観の摺合せはとても重要なのです。

我が子にとって一番の学校を見つけてあげられるのは身近にいる親だけです。

そのためには、偏差値の縛りを外すこと.

そして、現地に足を運び、五感をフルに使って学校を見て・感じて欲しいと思います。

『子どもがバケ学校を探せ!』で紹介した学校選びのポイントをまとめました。

参考になさってくださいね。

ここだけは、必ず確認しよう! 学校選びのチェックポイント

ポイント1

通学エリアから絞る

通学時間はドアtoドアで1時間以内が理想。入学したら毎日通うということを忘れずに。

ポイント2

進学校か・附属校か

附属校は、系列大学への進学率、学部も良く調べて選ぶことが大切。進学校は、大学の合格実績だけでなく、理系や文系など卒業生の進路までチェック。

ポイント3

教育理念に共感できるか。校風が家庭の考え方にあっているか。

これは、一番はずせないポイント。ここを無視すると入学後にトラブルの原因になりかねないから注意。

ポイント4

キャリア教育と進路指導をしっかり行っているか

何のために勉強をするのかという目的意識をもたせてくれる学校は子どもを伸ばす。

将来の進路選択にたいして生徒の意思を尊重してフォローしているかどうかもポイント。

ポイント5

学習についていけない生徒へのフォロー体制。

成績上位者だけでなく、落ちこぼれた時にどう対応してくれるのか。確認しておきたい。

ポイント6

クラブ活動と行事を大切にしているか。

子どもにとって、学校は勉強だけをする場所ではない。

心を育て、人間関係を学ぶ貴重なチャンス。そこをどう考えているか、学校の姿勢を確認しよう。

【カテゴリ】メッセージ, 未分類

子どものやる気を育てる

こんにちは 中曽根陽子です

夏休みも、あと4日?

お子さんは宿題を終わらせたでしょうか?

私の周りでは、「まだ自由研究が残っている! あれほど、『早くやりなさい!』と言っていたのに、どうしてうちの子は・・・」と嘆いているママたちがたくさんいます。

今日あたり、夏休み最後の日曜日なのにパパも駆り出されて、家族総出で、自由研究に取り組むなんていうご家庭も多いかもしれませんね。

私も、子どもが小学生だった頃には、自由研究のネタ探しに苦労した記憶があり、その苦労を解消するために、自由研究のネタ本を企画しちゃったなんていうことがありました。

びっくり!科学あそびの本 (メイツ出版)

「家にある材料で簡単に1日出きて、親子で楽しめる!」をコンセプトに、子ども向け科学教室を長年開いていらっしゃる方にお願いして、ネタをだしてもらいました。

10年前に作った本ですが、今でも毎年地道に売れているので、このテーマは永遠なのかもしれませんね。

よかったら、参考にしてください。自由研究でなくても、身近なところから科学に興味を持てる材料がたくさん載っています。

と宣伝はおいといて・・・

その本を作った時、ほんとにしろうとの親子が1日で作れるか、ネタの検証をやってみました。

私の子どもは小学校の高学年で、すでに思春期に入っていたので、最初は「えーめんどくさ~い」とか、言っていたのですが、いっしょに作業しているうちに、意外に楽しくて、親子で熱中していたことを思い出します。

その時の経験から、子どもにやる気をださせるには、親も一緒になって楽しむことがコツだということを学びました。

よく、「子どもがちっとも勉強しない」というママの声を聞きますが、大人も気の進まない仕事は後回しにしたりしませんか?もし、お子さんがなかなか取りかかろうとしないなら、その事がお子さんにとって、おもしろくないか、ちょっと難しいことか、ほかにおもしろいことがあるか・・・ そんな理由かもしれませんね。

でも、やらなくてはならないことだと、お子さんが分かっているのなら、今は葛藤中かもしれません。

親としては、このまま放っておくとどういうことになるか・・・、暗い未来が予想できるから、ついつい口を挟みたくなりますが、私も、幾多の失敗を重ねた後、『宿題をしなくて、困るのは子ども自身だ』ということを学びました。

だから、まずは、できるだけ見守る。

でも、子どもの力だけでは足りないと思ったら、ここは腕の見せどころ。

「宿題やったの? え!まだ、終わってないの? あれほど、早くやりなさいって言ってたじゃない!」

「うるさいな! これからやろうと思っていたんだよ! ほっといてよ」

という展開にしないために、

「宿題どうした? まだ終わっていないんだ。 いつまでにやる予定? それは、できそう? 」

と投げかける言葉を変えてみるのも一つですね。

あなたなら、どんな言葉をかけますか?

【カテゴリ】私学を選ぶ意味 

就職に必要な力と新しい学力観

こんにちは 中曽根陽子です

今年の就職状況は、昨年を上回る厳しさと言われています。4年制大学への進学率が50%を超える日本では、今や大学に入るより、就職するほうが難しい時代になりました。

経済同友会がまとめた企業の採用と教育に関するアンケート調査(201012月)では、採用選考において特に重視している能力として、上位3位までに熱意・意欲、行動力・実行力、そして協調性をあげる企業が大半をしめています。21世紀型組織で求められるのは、「リーダーシップを持った個人」。トップダウンではなく、個々にリスクと責任を負いながら他と共生することができる、インクルーシブリーダーだと言われています。

一方、保護者の方の関心が高い難関大学でも、「グローバル化が進展し、世界の大学との競争が激化する中、今後はさらに新しい価値観を持った国際的な人材を育成しなくてはならない」と危機感を募らせています。

それは、例えば急速な新興国の技術の底上げやグローバルネットワークの拡大により、技術開発のスピードが速くなると同時に開発利得の保全期間も短くなっているという時代背景があるからです。

では、大学に送り出す側の中高はどうでしょうか?

実際、中等教育でも「単に大学に入るためではなく、卒業後社会で必要とされる力」をつける取り組みが広がっています。

例えば、本郷中校では、「時間をコントロールし、計画的に行動する力」を身につけることに焦点を当て、オリジナルの「生活記録表」を作成。1日の行動予定や勉強時間を時系列に記入し、時間を管理する癖をつけています。北原校長先生は、「plandocheckactを繰り返すことで、先を見通して行動する力がついた」とおっしゃっていました。

これまで予想もしなかった災害に対処するためにも、従来の発想を乗り越えられる「考える力」のような新しい学力観が必要だと言われています。それはまさに、就職で求められる力と同じなのです。

これから、学校選びをなさる保護者の方には、世の中で何が求められているのかという視点を学校選択においても、持つことが必要ではないでしょうか?

【カテゴリ】メッセージ

受験期の親が心がけたいこと

こんちは 中曽根陽子です。

「受験はすべてそうだが、うまくやればその子の人間としての育ちの機会になるが、逆だとしこりが残る。その差の機微を本書は巧みに示してくれている」

この言葉は、拙書「後悔しない中学受験」(晶文社)の帯に薦文として掲載された、元東大大学院教育学研究科教授 汐見俊幸先生の言葉です。

手前味噌で申し訳ありませんが、本当にそうだな!と留飲が下がった言葉でした。

そうなんです。

中学受験って、ほんと親にとって悩ましい体験でもあると思いませんか?

子どものためを思っているはずなのに、いえ、その思いが強すぎるから、余計子どもとの関係をこじらせてしまう。

私もかつて、そんな母親でした。

訳もわからない間々中学受験という荒海に子どもを送り出し、

親は必死でボートが転覆しないように漕いでいるのに、子どもはまるで他人事みたいにしている姿にむっとして、水を引っ掛けてしまうことも・・・。 その度に、どよーんと落ち込む私でした。

でも、いつの間にか、子どもは自分でオールを持って目的地に向かって漕ぎ始めていました。

そして最後は、後ろから「がんばれ!」「あなたならきっとやれる」 と応援団長として声を枯らし、ありとあらゆる神仏にお願いするしかできることはありませんでした。

でも、第一志望は補欠不合格という結果。

12歳という子どもに経験させるには、時には過酷過ぎるかなと思うこともありましたが、今社会人になった子どもに言わせれば、「それもまたいい思い出」。

そう言ってくれてほっとしましたが、いやーほんとだめ母で、つくづく親力を試されているような時期でしたね。

そうなんです。中学受験って親力・家庭力が試される。

でも、逆に捉えれば、親として成長できる絶好の機会なんです。

家庭の数だけドラマが生まれる中学受験。

 

その機微を見事に描いた体験記が発売されました。

結城世羅さんの『中学受験 サクラサクまでの1000日戦争』 (グラフ社)

同名の超人気中学受験ブログの内容を濃縮し、ブログににはないことも加筆したものです。

長男太郎君と家族の3年間に渡る、愛と葛藤に溢れた受験日記。

ラストは涙が止まりませんでした。

この本は、必勝合格ノウハウ本ではありません。

しかし、見事に受験を「人間としての育ちの機会」にされている実録集です。

 

今、中学受験という荒海に親子で溺れそうになっているなら、ぜひ読んでみてください。

きっといい羅針盤になることでしょう。

 

そして、もう1冊

西角けい子さんの『子どもの成績はお母さんの言葉で9割変わる』 (ダイヤモンド社)

難関公立中高一貫校に4年連続地域NO.1の合格実績を出している塾の代表者である著者が、

普通の子が日本一に変身するメソッドを惜しみなく公開しています。

でも、この本の一番のメッセージは「子どもはお母さんのために勉強をしている」という言葉。

この言葉の重みをかみ締めてみてください。

今、お子さんとの関係がギクシャクしているという方がいらしたら、大丈夫。

ピンチこそ、気づきのチャンスです。

何のために、中学受験をさせたいのかをもう一度振り返ってみてください。

そして、普段お子さんにどんな声かけをしているか。お子さんの声を聞いているか。

第三者になって聞き耳を立てて見ましょう。

あなたの子育ての目標はなにですか?

お子さんを難関校にいれることですか?

それともお子さんの幸せな自立ですか? 

 

皆さんにとって、中学受験が育ちの機会となりますように。

【カテゴリ】私学を選ぶ意味 

私学を選ぶ意味2

こんにちは 中曽根陽子です

ここ数日、色々な学校を訪問して、在校生にお話を伺う機会が続いています。

皆いい顔をしていて、自分の学校生活を語ってくれます。

いろいろな意見をまとめるのに苦労しながら、生徒会会長として学校運営に携わっている人。

クラブ活動でがんばって、日本代表として、世界大会に行った人。

音楽コンクールの練習で、友情と絆を確認したという人。

引っ込み思案の性格を、部長を経験することで克服していった人。

だいたい高校2,3年生が多いのですが、まったく雰囲気が違う。

おもしろいほど、それぞれの学校の校風を体言しているのです。

やはり環境が人を作るのでしょう。 取材をしながら、「人は育てたように育つ」という言葉を思い出しました。

 

共通しているのは、 

それぞれの話の中に、必ずこの時期にしか味わえない挫折とそこからの学びがあること。

やはり、中高時代は人としての土台を作る作業をしているんだなと実感しました。

多感な時期に、一日の大半をすごす場所を選ぶのですから、そこでどんな価値観を与えられるのかということは、かなり大事なこと。

どんな人に育てたいのか、親としての軸をもって、学校選びもして欲しいと思います。

【カテゴリ】私学を選ぶ意味 

私学を選ぶ意味とは 1

こんにちは 中曽根陽子です。

日々に流されているとあっという間に時間が経ってしまいます。

拙書「子どもがバケル学校を探せ! 中学校選びの新基準」(ダイヤモンド社)を上梓してからはや2年近く絶ちました。

その間にリーマンショックが起こり、経済不況の波が家庭にまで及ぶようになると、

それまで上昇を続けていた中学受験人口も減少に転じ、2010年の受験者総数は対前年比3.5%減。

さらに今年から公立高校の無償化が決まり、高校までが実質義務教育化する中で、

公立中学ではなくてあえて中学受験を選択する意味は何なのかを、

この場を借りてもう一度皆さんと一緒に考えてみたいと思います。

 

先日、東京都私立中学校高等学校協会主催の合同相談会に行ってきました。

都内184校中166校が参加した説明会会場は、多くの親子連れでにぎわっていました。

行列ができている学校、先生方が必死で呼び込みをしている学校、静かに座って待っている学校。

その様子だけ見ても、個性があっておもしろいなと思いました。 

合同説明会のいいところは、なんといっても一度にたくさんの学校とコンタクトできること。

目的の学校を回るのはもちろんですが、

せっかくこういう場所に来たら、できるだけ先入観を持たずに、知らない学校の資料も集めてみるといいと思います。

行列ができている学校にはもちろんそれだけの理由があると思いますが、

その横で地味にブースを開いている学校の中に、案外おもしろい学校もあるものです。

そういう中に、お子さんにとっていい出会いがあるかもしれません。

 

この数ヶ月集中的に学校取材をさせていただきました。

ここ数年取材を続けていて感じたことは、

大学合格実績を伸ばす云々より、社会に出てから活かせる力をいかにつけるか

ということに教育目標をギアチェンジしてきているところが増えてきているのではないか、ということです。

 

これまではどこに所属するかということが大きな価値を持っていたのかもしれませんが、これからは、より個が問われる社会になる(と私は思っていますが)。

そんな時代の変化をいち早く察知している学校では、これからの社会を担う人材を育てる機関として、大学に入るための教科学習だけでなく、中高時代にどんな力をつけることが大事なのかということを、真剣に考えているのです。

ある学校ではそれを「引き出しをできるだけ多くする」と表現しているし、ある学校では「自分で考える力をつける」と表現します。

 

私学教育の価値のひとつは、それぞれ独自の教育理念に基づいていることだと思います。

学校案内を集めたら、まずその学校が目指している教育への思いと方向性を読み取って、学校選びをして欲しいと思います。

 

 皆さんにとって、お子さんに学校で身につけてほしい力は何ですか? 

 

私学を選ぶ意味1  独自性 「私学は、独自の教育理念に基づいて教育が行われている。どこを目指しているのか、読みとろう」

【カテゴリ】教育用語

PISA型学力って何?

こんにちは 中曽根陽子です。

さて、今回は最近よく聞かれるPISA型学力についてです。

ご存知の方も多いかと思いますが、PISA型学力とは、

OECD(経済協力機構)が調査する学力で、主に世の中との関わりで意見も形成し発表したり、どう思考して問題を解決するかまでも問うような力。

もっと簡単に言えば、答えが一つではないものに関して、自分はどう考えるかということを論理的に組み立てて、それを人に伝える力ということでしょうか

日本では、

ゆとり教育導入以降学力低下が叫ばれる中、

このPISA調査でも2000年に比べて2006年には

数学的活用力が1位から10位に

科学的活用力が2位から6位に

読解リテラシーが8位から15位に落ち込んだのに対して、

このPISA調査で世界一を取ったフィンランドの教育がクローズアップされました。

私の「子どもがバケる学校を探せ」の巻頭対談でも藤原和博さんがおっしゃっていましたが、

日本では、一つのテーマに対してあらゆる面から議論して、問題発見解決力を養うはずの総合的学習の導入が、それぞれのテーマでの正解を求めるような学習に置き換えられてしまったことも、学校教育の中でのPISA型学力養成の失敗の一因のようです。

日本では失敗だったといわれるゆとり教育と総合学習の導入もフィンランドでは成功要因のひとつとなっており、授業時間も小中合わせると、日本より少ないのに、世界一。

その背景には、「教育を成熟社会型、未来型に再設計し、人材に付加価値をつけるしかない」という全国民のコンセンサスがあった」(家庭で育てる国際学力 小学館より)ということがあるようです。日本では、子どもたちの教育目標をどこに置くのかということに国民的なコンセンサスが得られているかというと、疑問ですね。

私は、子どもも大きいので、つくづく自立と自律が子育ての最終目標だと思うのですが、

どちらかというと、私たち親は、子どもの目先の点数や順位に気をとられ、どういう力をつけることが、社会に出て必要かということを考える機会があまりないように思います。

フィンランドの教育をそのまま真似れば即成功するとは思いませんが、社会が大きく変わり、国際化が進む中で、これからの時代を生きる子どもたちにとって、世界で通用する力とは何なのかということを、教育現場でも、家庭でも真剣に考えていかなくてはならない時代になっているのです。

前回の学習指導要領の改定でカリキュラムの3割削減され、本来学ぶべき内容が先送りされてしまったために、読み書き計算暗記力といった力も弱くなってしまったことが学力低下の大きな原因といわれているのは、皆さんのご存知の通りで、今回の学習指導要領では授業時間数を増加させることが決定し、中学校に先送りされていた教科内容が一部小学校に戻されるなど、学力低下を押しとどめようとする試みがなされています。一方で、PISA型学力の育成にも効果があると思われる総合的学習の時間が残されたものの、その使われ方は学校に任されており、あいまいです。

ゆとり教育への不安がここ数年の中学受験に対する関心の高さの一番の要因といわれており、中学受験をする子どもたちには、学力低下は当てはまらないのかもしれませんが、果たしてもう一つの力、つまりこれからの国際社会を生きる力はつけられているのでしょうか?

私は、これから特に必要な力は、自分で考える力、創造力なのかなと思いますが、皆さんはどう考えますか?

新しい学習指導要領でも「生きる力の育成」が謳われていますが、学校教育の中で、そうした力をつける方法は、それぞれの学校が試行錯誤しているところだと思います。

ある学校は、教科学習の中で、生徒たちに考えさせ、自分の意見としてまとめて発表させ、他人の意見を聞きながらぷラッシュアップしていくような授業を行っていたり、別の学校では体験学習や、学校行事を通して、そういう力をつけていくことを目指していたりと、さまざまです。

いずれにしても、学校にいる意味は、大勢の人の中で、自分を知ること、また刺激をうけることだと思います。

大学合格実績は、学校教育の成果を数字としてはかる一つの指標ではありますが、教育の成果はそれだけではありません。

子どもたちの、脳や心にどれだけ刺激を与えられているか、そんな視点で学校を見てみるのも一つではないでしょうか?

もう一つ、学力低下の一番の要因は子どもの生活習慣の乱れとも言われています。

私は、睡眠改善インストラクターという資格も取ったのですが、日本の子どもたちの遅寝は学力低下に密接に関わっていると、確信しています。

中学受験生の生活は、どうしても夜型になってしまいがちですが、朝型に切り替えることも提案したいと思います。

PISA型学力の話から、最後は睡眠の話になってしまいましたが、中学受験がよりよい経験になるように、祈っています。

【カテゴリ】メッセージ

偏差値ってなんだろう

こんにちは

時間が経つのは本当に早くて、もう5月も最終週に入ってしまいました。

歳を取れば取るほど、時間の流れが加速するような気がする。

いや、絶対に早くなっている。

 

それにしても、今は大人だけでなく、子どもたちの時間の流れも、私たち親が子どもだった頃と比べると、随分加速していますよね。

世の中の時間軸が早くなっているから仕方ないけれど、

たまにはその時間の流れを自分で断ち切って、振り返る時間も必要だとつくづく思います。

 

さて、タイトルから関係ないことを長く書きすぎました。

今日は、偏差値について考えてみたいと思います。

私が初めて自分の偏差値を知ったのは、高校受験のときでした。

そのときから、自分の学力を測る手段として、偏差値を利用してきましたが、

振り返ってみると、意識の中に、偏差値が結構大きな影響を与えているなと思うのです。

学校しかり、就職しかり。それを払拭するのって、結構大変です。

でも、子どもの受験を通して、私は、「偏差値って何だろう」って、とっても引っかかりました。

上の子どものときは、偏差値表に従って学校選びをしましたが、下の子どもの時は、模試をあてにしない塾だったので、

偏差値はまったくとれなかったけれど、上の子どもと同じ学校に合格しました。

 

そんなこともきっかけで、専門家の方に取材をさせていただき、本まで書くことに・・・。

中学受験における偏差値について詳しいことは、拙書「子どもがバケる学校を探せ」で詳しく書いているので、ここでは書きませんが、受験において、偏差値は、ある集団の中の自分の位置を知るための判断材料ではありますが、それ以外の意味はありません。

でも、世の中では、偏差値があたかも学校や、個人の価値を測る手段のように捉えられている向きがありませんか。

 

 しかし、

長く社会人をやっていると、偏差値なんて関係なく、ものすごく力のある人や魅力のある人たちにたくさん出会います。

そういう人たち出会うと、いつも、その人間力って、どこで培われるものなのかなと考えます。

 学校取材をしていても、偏差値は低いけれど、とってもいい教育をなさっているなと思う学校にたくさん出会います。

 

偏差値を絶対の価値観においていると、そこからはずれることがとても怖いけれど、評価の軸を他にシフトしてみれば、偏差値は一つの指標に過ぎないということに気がつきます。

 

皆さんは、偏差値をどう利用していますか?

中曽根 陽子

【プロフィール】
教育ジャーナリスト。
2004年、女性のネットワークを生かした編集・取材活動を行う、情報通信ネットワーク「ワイワイネット」を発足。子育て中の女性の視点を捉えた企画に定評がある。
著書に『後悔しない中学受験』 (晶文社) 『子どもがバケる学校を探せ!中学校選びの新基準』 (ダイヤモンド社)など。

【WEBサイト】
http://www.waiwainet.jp/